要らなくなったコントローラーを
アタリ仕様に改造

<なぜ改造するか>
昔のパソコンやゲーム機は、ATARI社のゲーム機のコントローラ規格+αの規格の端子を採用していました。
しかし今現在はアタリ仕様対応のパソコンやゲーム機が中古市場でよく見かけるのにコントローラーは、入手困難
コレでは困りますが、コントローラーの回路は、ボタンとコネクタだけで構成されています。
という訳で無いものは、自分で作れということで製作してしまいましょう

ピンアサインやコネクタの説明
初めにアタリ仕様のピンアサインやゲーム機用のコネクタの入手先等を教えましょう。

<必要なもの物>

改造するパッド(2ボタン〜4ボタンのもの)
※連射専用ボタン及び同時押しボタンを搭載する場合は2ボタン以上でもよい
ゲーム機用9ピンコネクタつきコード
通常の端子だとゲーム機の端子には接続できないため

<ピンアサイン?>
ピンアサインは、以下に記したとおり

MSXなどのパソコン・ゲーム機用
   @上 A下 B左 C右 DVCC(+5)
EAボタン FBボタン GCOM(GND) HGND
※8ピンがGNDとなっている機種が多いので9と8は両方接続でOK

旧セガ専用仕様(マークV・SG1000U等)
   @上 A下 B左 C右 DVCC(+5)
EBボタン F未使用 GGND HAボタン

もし4ボタンの場合は、余ったボタンの配置を逆にして繋ぐと面白いかも
例 上    A B
 左 右   B A
  下
(MSX用の配置の場合)

<回路図>

コレがアタリ仕様の基本的な回路図です。
なお連射が要らない場合は、VCCは接続しなくてよいです。
またセガのマークV・SG-1000U等のゲーム機では、配線が1部違うので
この回路は使えませんが上に書いてあるピンアサインを参考にしたら製作可能です。

<ゲーム機用ケーブルの入手先情報(関西限定)>

大阪日本橋のデジットシリコンハウス共立という部品屋にてゲーム機用コネクタ付きケーブルが売っています。
ピンと色の対応表を教えますが、まれにケーブルの配線や色が違う製品があるかもしれません。
(2011年3月末現在の情報です。)

<デジットのケーブル(セガのロゴ入り)>
ピン番号  線の色 01・・・・・・茶 02・・・・・・赤 03・・・・・・橙 04・・・・・・黄 05・・・・・・緑 06・・・・・・青 07・・・・・・灰 08・・・・・・黒 09・・・・・・白 10?・・・・黒(太)※ ※余っている黒(太)は、8番ピンに繋がっており アースの線として使う模様である <シリコンハウスのケーブル>
添付資料にある線の色とピンの関係図は、間違っています。
ピン番号  線の色 01・・・・・・白 02・・・・・・青 03・・・・・・緑 04・・・・・・茶 05・・・・・・灰 06・・・・・・橙 07・・・・・・赤 08・・・・・・黒 09・・・・・・黄 改造手順等

<ゲームポート編>
ゲームポートとは、一昔前のIBM互換のパソコン(Windws搭載パソコン)についていたジョイスティック規格です。
しかし十字キー部分がアナログで誤作動が多くしかもUSBの誕生でゲームポート未搭載パソコンが増え
中古店でも投売り状態なので改造にもってこい、しかもボタンは、最高4つまでなのでアタリ仕様用の改造に便利
なお内部に可変抵抗が内蔵されているスティックは、今回の改造は出来ませんのでご了承ください。
また電気信号変換でデジタル化してあるコントローラーは、別の改造方法をする必要がございます。

<改造手順>

1・・改造するパッドの十字キー付近にある抵抗とトランジスタを外す。
※その他の部品は、連射回路の部品だった場合は外さなくてよいです。

2・・十字キーはアナログ信号でパソコンに帰ってくる電流の値を計測して動いているため
     十字キーの接点の片方がVCC(+5V)共通になっているので連射回路等のVCCと切り離し
     十字キー側のVCCをGND側の回路に繋ぐ。

3・・ここでボタンとコネクタなどを繋ぐ十字キー(左と上)やボタンは、ゲームポートのコネクタの接続箇所から繋ぎ
     余った十字キーの端子(右と下)の接続先は、さきほど外した抵抗又は、トランジスタの半田箇所から接続させる。
     (ゲームポート用の十字キーは、抵抗とトランジスタで信号の計測値の最大・中間・最小を切り替えています)

4・・作動確認して作動したら組み立てて完成。

<その他>

なお電気信号の変換で安定したデジタル入力が出来るタイプのコントローラーを改造する場合は、
連射回路以外のICなどの部品を外し ICと各ボタンに繋がるIC側の半田箇所に配線するだけです。
(ジャンパ線代わりの0Ω抵抗は、ICとボタンに直接繋がっている場合のみ外さなくてよい)

この改造を応用すればアタリ仕様以外のゲーム機用に改造できますが
コントローラ内部にコントローラー回路の基板を内蔵させる作業が必要となります。


僕が改造したコントローラーの改造後の写真を紹介。
てっ言うか製作中の撮影を忘れただけなんですがね(汗)

今回のコントローラーはクイックショットという製品で海外ではNES(海外版ファミコン)
用も販売しているようです。十字キーの入力がしやすくお勧め
(連射が個別に切り替え出来ないのが唯一の不満)
左が内部写真で今回は、セガのゲーム機とMSX両方対応に配線してみました。
配線方法は最後に教えます。
なお後日NES版のクイックショットを調べていたらなんと アタリ仕様版(セガゲーム用?)が出てきたのである。
アタリ仕様版が出ていればい良かったのにと発言していたのが実質無効になりました。


<その他ゲーム機のコントローラーを使用した改造例>
まず今回の改造したコントローラーには、スタート・セレクトキーがあるので、
FMタウンズ等の1部パソコンの拡張規格のRUN・セレクト対応にしてみた。
(FMタウンズは未所有ですが、スーパーマリオの後ろ向き歩き裏技で使うので)
<回路図>

コレがFMタウンズ用の回路図で、RUNとセレクトは、左と右の同時押しでRUN
上と下の同時押しでセレクトと動いています。
これを応用すればAとBボタンの同時押しボタンも作れます。
8ピンと9ピンをショートさせていますが、FMタウンズ規格ですと
8ピン・拡張信号 9ピン・GNDとなっているようですが作動確認していませんので
万が一誤作動した場合は、スイッチで8ピンを切り離せるようにする等の対策が必要です。
でも他のパソコン用のコントローラーのGNDが8ピン(拡張信号)となっているため
今回は8・9を両方繋ぎました。

<改造手順>
今回はSFCのコントローラーを使いまた連射回路キットを内蔵させました。



1・・回路にある部品を全て外す。

2・・ボタンが沢山あるので以下の配置にした    B               A     上           AA    左 右 セレ RUN BB A     下 B BB及びAAは連射用ボタンである。 アタリ仕様は、ボタンが2つ仕様で今回使うスーファミコントローラーはボタンが余るので連射専用ボタンを設定しました。 3・・連射回路は、ボタンのマイナス側を切断・接続を高速で繰り返す仕様なので
     連射しないボタンと連射用ボタンのGND側を切り離し連射用ボタンのGND側同士繋ぐ。

4・・AボタンがスーファミのA・X・Rで機能するようにIC半田箇所で接続させる
     BボタンがスーファミのB・Y・Lで機能するようにIC半田箇所で接続させる
     後は、上の回路図通りに十字キーの各回路にダイオードを付けダイオードの反対側をスタート・セレクトに配線する。


5・・連射回路キットを組み立てコントローラ基盤にゲーム機のコネクタと一緒に配線する

6・・組み立て前にボタンのゴムの接点を使い作動確認して製作間違いを修正する。


7・・連射回路の基板がコントローラ基板を押さえる突起に当たり蓋が閉まらなくなったため
     1部切断してから慎重に組み立て完成いたしました。

ちなみにこの改造されたスーファミパッドは、ファミコン用の回路を入れてファミコン用に改造したので
もうアタリ仕様用としては存在していません。

<今回使用した連射回路キット>
今回のやつは大阪日本橋に本社がある共立電子のネットショップで売っている
タイマIC555を使った連射キットです。


販売ページ ここ

この連射キットの説明書によると基盤にあるスイッチを使い連射させると説明していますが
コレだと1つだけしか連射できませんが、この回路は連射させたいボタンのマイナス側を切り離し
切り離したマイナス側を連射回路に繋ぐだけで連射専用ボタンなる仕様です。
でもコレだと連射なしの操作が出来なくなるのでスイッチで連射なし(GND直接)と連射回路経由と繋げれば良いのである。
なお連射キットの連射入力の接続先にAとBがありますがAが連射回路のボタン経由でBが常時連射機能ONで
説明書にはBは普段は必要ない的な説明だが実際にはBしか使わないのである。

<完成品使用例>

MSXにつないでみましたよ。無駄に操作性抜群です。
写真に写っているMSX版忍者じゃじゃ丸くんはMSX特有の横スクロールが遅い仕様につき遊びにくいのが難点。
(ファミコン版を1度でも遊んでしまったらおしまいです。)


<その他配線図>
ここで通常のアタリ仕様とセガのSG-1000U等で使われている配線を切り替えできる回路を教えます。



2回路2接点のスイッチでアタリ仕様とセガ仕様のキー配置配置を入れ替えつつ
1部違う配線の入れ替えも可能にしています。
(その他=B A  セガ=A Bとなる様に入れ替えれます。)
赤線は、スイッチの端子をまたいでショートさせる線である。
なお配線図のAボタンとBボタンの配線箇所はページ上にあるアタリ仕様の回路図のものを基準にしています。

<おまけ>
一瞬出ましたスーパーマリオの後ろ向き歩きの裏技を紹介します。

1・・ファミコンのコントローラーにアタリ仕様の端子を配線してアタリ仕様のコントローラーから
     操作出来るようにした回路を用意する。

2・・さきほどの回路にFMタウンズのコントローラーを繋いでスパーマリオをプレイする

3・・まずゲームをスタートさせたらBダッシュで走りある程度走ったらBボタンは押したままRUNボタンを押します。

4・・するとマリオの体は左(後ろ)方向に向いているのに右(前)方向に進んでしまいます。
     これをすると1-1が1週目なのに難易度UPして面白いです。
     (地下や水中面のゴール手前の土管は前向きの状態で無いと進めないようである。)

通常のコントローラでも出来ます。
まず外部端子のコントローラの十字キー左にテープを貼って常に押している状態にしてから繋ぐ
そして外部端子でない方のコントローラーでゲームスタートさせBダッシュで進むだけで後ろ向きで走るマリオの出来上がり


戻る